当社で取り扱っている各種ボード製品に関連する技術情報ライブラリです。
FPGA
FPGAモデルの違いや開発方法を解説
FPGAとは

- Field Programmable Gate Array の略で、フィールドで再構成可能(プログラマブル)な論理回路デバイス
- ASICやASSP(専用LSI)と比較して、ユーザがプログラム可能なため柔軟性に優れている
- 製造メーカーは、Xilinx, Intel(旧Altera)が2大FPGAサプライヤでありその他LatticeやMicrochipなども小規模のFPGAをリリースしている
- 開発言語はハードウェア記述言語(HDL)を使用して行うが、近年はC言語や機能ブロック(モデルベースデザイン)などの開発手法も実用的になっている
- 弊社で取り扱っている製品はほとんどがXilinxのデバイスを使用している
Virtex-7


- 2010年にXilinx社がリリースした「7シリーズ」のハイエンドモデルFPGA
- Virtex-6の2倍のシステム性能と容量を実現するよう最適化された高性能のFPGA
- SSI (スタックドシリコンインターコネクト)テクノロジによって高集積化を実現
- 最大200万ロジックセル、VCXOコンポーネント、AXI IP、AMSを統合
- 最大2.8Tb/sのシリアル総帯域幅、最大96個の13.1G GT、最大16個の28.05G GT
- 5,335GMAC、68Mb BRAM、DDR3-1866対応
Kintex-7


- 2010年にXilinx社がリリースした「7シリーズ」のミドルクラスFPGA
- Virtex-6の2倍の対価格性能を実現するよう最適化された新しいクラスのFPGA
- Virtex-6と同等性能でありながら、コスト・消費電力50%削減を実現
- 最大478,000ロジックセル、VCXOコンポーネント、AXI IP、AMSを統合
- 最大32個の12.5G GT
- 2,845GMACS、34Mb BRAM、DDR3-1866対応
Virtex-6


- 2009年にXilinx社がリリースした40nmプロセスのFPGAデバイス
- Virtex-5と比較して最大50%の消費電力低減と20%のコストダウンを実現
- ロジック用に最適化されたLXT、信号処理用に最適化されたSXT、高速シリアル通信に最適化されたHXTがある
- 最大6.6Gbpsで動作可能なGTXトランシーバ
- PCI Express Gen2に対応したインターフェイスブロックを内蔵
- 10/100/1000 Mb/sイーサネットMACブロックを内蔵
Virtex-5


- 2006年にXilinx社がリリースした65nmプロセスのFPGAデバイス
- Virtex-4 と同様、ロジック/信号処理/プロセッサ/高速シリアルの各アプリケーションごとに特化したアーキテクチャをとりつつ、より高いパフォーマンスと低消費電力を目指して開発されたFPGA
- ロジック用のLX、超高性能ロジック用のLXT、信号処理/ シリアル通信用のSXT、高速シリアル通信を備えたFXT シリーズがある
- より柔軟性の増したロジック、DSP 機能
- PCI Express エンドポイント内蔵
- ギガビットイーサネット MAC 内蔵
Virtex-4


- 2004年にXilinx社がリリースした90nmプロセスのマルチプラットフォームFPGAデバイス
- ロジック用に最適化されたLX、信号処理用に最適化されたSX、高速シリアル通信に最適化されたFX シリーズがある
- Virtex-4 はロジック/信号処理/プロセッサ/高速シリアルの各アプリケーションごとに特化したアーキテクチャをとることで、それぞれの分野で最高のパフォーマンスと最小の消費電力を達成することを目的として開発
- 高度なクロック管理と柔軟なメモリ構成
- 最高で 6.5Gbps のシリアルトランシーバ
- DSP 機能
Kintex-UltraScale


- 2014年にXilinx社がリリースした「UltraScaleシリーズ」のエントリークラスFPGA
- 対コスト性能に優れたXilinx UltraScaleアーキテクチャFPGA
- Kintex-7と比べて単位ワットあたり 2倍以上のシステムレベル性能
- モノ リシックデバイスと次世代スタックドシリコンインターコネクト (SSI) テクノロジを採用したデバイスの両方で展開
- DSPおよびブロックRAMの対ロジック比率が高い
- 次世代トランシーバーを搭載
Virtex-UltraScale


- 2014年にXilinx社がリリースした「UltraScaleシリーズ」のハイエンドクラスFPGA
- 容量および性能共に優れた Xilinx UltraScaleアーキテクチャFPGA
- モノリシックデバイスと次世代の SSI テクノロジデバイスの両方で展開
- 最高のシステム容量、 帯域幅、 性能を提供
- 20nmプロセスルールを採用
Zynq-7000


- 2013年にXilinx社がリリースした、ARMプロセッサを統合したシステムオンチップFPGAデバイス
- Arm Cortex™-A9 プロセッサと 28nm Artix®-7 ベースのプログラマブル ロジックを統合
- 単位ワットあたり優れた性能および最大の設計柔軟性を提供
- 6.25Gb/s トランシーバーと一般的なハード ペリフェラルを搭載
- XilinxのFPGAで最も低価格なシリーズ
Zynq UltraScale+


- 2019年にXilinx社がリリースした「UltraScale+シリーズ」の最高性能SoC FPGAデバイス
- プロセッシングに特化したMPSoC、RF-AD/DAに特化したRFSoCがある
- TSMC 社の 16FinFET+ プロセス テクノロジを採用
- 64 ビットのクワッド コア Arm Cortex-A53 プロセッサ搭載
- 次世代 AXI インターコネクト採用
- RF データ コンバーターと SD-FEC (Soft-Decision Forward Error Correction) を単一の SoC アーキテクチャに統合
FPGA開発手法(VHDL/Verilog)


- VHDL/Verilog ハードウェア記述言語を使用してFPGA コードをダイレクトに記述する方法
- FPGA 開発用のFPGA デザインキットが用意されており、リファレンスデザインにはユーザアルゴリズムを実装しやすいようにユーザブロックが予め準備されている
- ユーザはユーザブロックのエリアのみ開発する事でFPGA にアルゴリズムを実装する事が可能
FPGA開発手法(MATLAB/SimuLink)


- Mathworks社のMATLAB/SimuLink とXilinx社のSystem Generatorを使用したモデルベースのFPGA開発手法
- VHDL/Verilog 等のハードウェア記述言語を理解されていないユーザでもFPGA の開発が可能
- MATLAB/SimuLink によるSimuLink モデルから、System GeneratorでFPGA のコードを生成することが可能
- SimuLinkモデル上でシミュレーションを行うことができるため、動作テストが容易になる
FPGA開発手法(IP Integrator)


- Xilinx社のVivado統合開発環境に含まれているIPインテグレータというブロックベースの開発手法
- IPインテグレータをサポートしたFPGAデザインキットを利用することで、ユーザはブロック図でのモデルベースデザインが可能
- PENTEK社のNavigator FDKはIPインテグレータをサポートしている