ワイヤレス AE10:20GB/sの光レコーダが高速データ記録・再生の障壁を打ち破る

 

まえがき:光イメージ

測定器業界向けに開発された技術は、5G通信、航空宇宙システム、高速データ収集、通信研究など幅広い用途があります。
Keysight Technologies社では、より大きく、より優れた、より高速なソリューションを求める声は常に変わりません。同社の中央応用研究所であるKeysight Laboratoriesのエンジニアは、多くの場合Keysightのベンダと協力してTest&Measurement技術を前進させることに注力しています。通常、これらの開発は段階的に行われていますが、近年は飛躍的な進歩が必要でした。

 

背景:

2016年、Keysight LaboratoriesはKeysightの測定器ソリューションのデータ転送速度が限界に近づいていることを認識しました。測定器はより高い周波数のサポートと、より高い忠実度を提供する必要があり、これは高速で膨大なデータストリームの移動を要求されるものでした。当時、第3世代PXIeテクノロジでは理論上の最大速度8 GB/s(64 Gbps)でデータを移動することができました、またPXIeコンソーシアムではより高速の規格が定義されていますが、実際には制限があり低速となります。それはまだ解決されていない技術的な問題であり、別のソリューションが必要となっていました。

 

ODI規格の開発:

Keysightのエンジニアは、その答えは光ファイバケーブルであると考えていました。これは、長年通信業界で使用されてきました。それを測定器業界に適応させるために、Keysightは2017年にConduant社および他4社と共同でOptical Data Interface(ODI)規格を開発しました。AXIeコンソーシアムとVITAの業界団体によって承認されたODI規格は、測定器システム用の新しい高速インタフェースを定義しています。

ODIは、簡単なプラグケーブルを介してデバイス間を(電気的ではなく)光学的な通信で接続することによって、速度と距離の障壁を打ち破ります。単一の光ポートから最大20 GB/s(160 Gbps)、ポート集約により最大80 GB/s(640 Gbps)の速度で、ODIはPXIeの限界をはるかに超える可能性があります。

 

Conduantのレコーディングアーキテクチャ:Amazon Expressボード

標準規格が確立されたことで、Keysightは測定器にODIテクノロジを実装し始めました。その測定器(AWG)には2つのチャネルがあり、それぞれが20 GB/s(160 Gbps)の能力を持つ独自のODIポートを備え、8 GS/s, 14ビットまたは12 GS/s, 12ビットの連続ストリーミングをサポートしました。この速度は、数インチを超える電気的インタフェースを介して達成するのは非常に困難であり、既存のPXIeバックプレーンで処理するには速すぎました。さらに、より高速なレコーディングシステムが必要となりました。超高速で長時間のデジタル記録・再生システムのリーダーであるConduant社がこの問題を解決します。

Conduantは、800 MB/s以上の持続的なパフォーマンスを提供するSATAディスクコントローラ(Amazon)を含む既製のデータレコーディングソリューションのStreamStorファミリーを持っていました。このテクノロジは、カスタムFPGAボードと高速ストレージをPXIeシャーシに組み込んだCobraアーキテクチャの基盤となりました。

 

Cobra High Speed Recorder:Cobraボード

Conduant社とKeysight社は共同でCobraレコーディングシステムを開発しました。これは、はるかに高速にデータを収集し、それを複数のPXIeストレージに分散させることによってデータ速度の制限を解決します。Cobraボードは、2つの光I/Oインタフェース、高速RAM、および高性能Xilinx FPGAを搭載しています。このボードは、どのポートからも20 GB/s(160 Gbps)でデータを入出力でき、5 GB/s(40 Gbps)でNVMEソリッドステートストレージモジュールとの間のデータ転送を管理します。PXIeシャーシで4つのCobraボードをデイジーチェーン接続すると、20 GB/s(160 Gbps)で連続的な記録と再生を実現するシステムが構築できます。Keysight独自のソリューションでその価値を証明したCobraボードは、Conduantの「Cobra High Speed Recorder」20GB/s 超高速データレコーダの核となるハードウェアです。24レーンの光ファイバを使用することで、システムはInterlaken、ODI、SerialFPDP、Auroraプロトコルを介して記録または再生することができます。複数のファイバを結合して単一の20 GB/s(160 Gbps)のデータ接続を作成することも、各ファイバを独立したチャネルとして使用して複数のデータソースを同時に記録することもできます。

 

Cobra Recorder構成:

標準のシステム構成は、Intelプロセッサベースのシステムコントローラ、1~4枚のCobraボード、および各Cobraボードに1~3枚のSSDストレージボードが含まれます。PXI Expressバックプレーンを使用すると、特定のニーズを満たすために様々なストレージボード構成と記録ボードの組み合わせが可能になります。更に高速のPXIe規格が実用化されることで、Cobraアーキテクチャはその新技術に基づいた新製品を投入することが可能になります。

次の図は、CobraレコーダをKeysight測定器と組み合わせて使用する方法の例を示しています。

Keysightとレコーダ

 

AXIeベースのテストシステムを備えたCobra高速レコーダ:

Cobraテクノロジは、測定器業界以外にも用途があります。1つは5G無線技術であり、この場合は複数チャンネルを取得するためにKeysightとの組み合わせ15GB/s(120Gbps)以上を要求されます。5Gテストでは、デバイス(端末)の移動や回転によるテストフェージングなど問題となるシナリオをシミュレートするために、広帯域幅の信号を記録・再生します。この場合、シナリオをキャプチャし、さまざまなパラメータや障害を処理した後、一連のテストケースとして5Gレシーバに再生されます。これは、セル間のハンドオフまたは他のシナリオをシミュレートするためにさらに拡大します。測定器の広帯域幅とODIのデータスループットの組み合わせは、非常に有能で柔軟なテストシステムを実現します。現場で断続的な問題が発生した場合は、問題の根本的な原因が見つかるまでシナリオを記録・再生できます。この用途は、何時間もの信号データが記録され、デザインをテストするために再生される衛星テストにも有効です。

もう一つの用途は電子戦(EW)です。この場合、デジタイザとそのオンボードプロセッサをAWGに直接接続して、さまざまなリアルタイムの脅威シナリオを作成し、それをCobraレコーダでキャプチャすることができます。これは、運用システムとテストシステムの境界に位置するアプリケーションの良い例です。

その他の用途としては、航空から衛星のテスト、または自動運転に及びます。ODI規格は測定器業界向けに開発されたものですが、ライセンス料や使用料なしですべてのベンダに公開されています。ODIはAXIe、PXI、LXI、VPX、または従来の計測器設計と連携します。これは、どのデバイスのどこにでも配置できる標準の光コネクタを使用するためです。Intel、Samtec、Xilinxの既成のコンポーネントを使用してあらゆる製造元のあらゆる製品に対して互換性のあるODIインタフェースを作成できます。

 

相互運用性:

Cobraレコーダ

ODI規格の重要な部分は、マルチベンダーの相互運用性です。システムが機能するには、さまざまなベンダの製品が最適なODI速度で連携して動作する必要があります。コアデジタイザ、信号発生器、プロセッサがODIインタフェースで利用可能になったことで、ODI対応デバイスの数は増え続けるでしょう。また、それらが必要とする記憶装置を提供するConduant社 Cobra High Speed Recorderをご覧ください。

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原文ドキュメント:Conduant社

Conduant Corporation’s 20 GB/s (160 Gbps) Optical Recorder Breaks Barriers in High Speed Data Recording and Playback

 

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Conduant Corporation社について

1996年にBoulder Instrumentsとして設立されたConduant社は、科学研究、軍事、および計装アプリケーションのための超高速、長時間デジタルレコーディングおよびプレイバックシステムのリーダーとして業界を牽引しています。StreamStor®アーキテクチャはエラーのない記録と再生に優れており、一般的な目的のデータストレージ製品とは異なる、信頼性と保証性能を提供します。Conduant社の詳細については、www.conduant.comをご確認ください。

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